審判自体を回避できなくとも、審判による被害を最小限に抑えたい

 審判回避プロジェクト

21 ヤコブの知恵で亡んだ家庭連合

■徳野会長は、お父様とお母様は完全に一体であると何度も語っておられます。また、家庭連合は、「真のお母様は、真のお父様と一体となっていない」という批判への応答として、「これらのことを踏まえて考えると、お父様とお母様は、完全一体となっておられるのです」(「世界家庭」2016.2/P.97〜)と正式に答えています。

しかし、お母様が、ご自分が無原罪の独生女であると語っておられること自体が、お父様の教えに完全に反するものであることは、あまりにも明らかなことです。これは私が言わなくても、徳野会長はじめ、家庭連合の責任者達にも、初めからよく分かっていることです。

もし、本当のことを言ってしまえば、世界的な基盤を築いた家庭連合が崩壊し、同時に自分達の生活基盤も失うことになるので、「お父様とお母様は完全一体です」という嘘をついて、組織を維持しようという方針を決定したのだと思います。善の目的成就の為には嘘も許されるという、ヤコブの知恵です。目的が善であり、神様がそれを願っているとの確信により、嘘をつくことからくる良心の呵責から、完全フリーになります。

その方針決定に係わる人間は、日本なら数名だと思います。その人達が口に出して話し合い、そのように決定したのか、あるいは、口には出さないけども、あうんの呼吸で、そのような方向になったのかまでは、私には分かりませんが、結論は「お父様とお母様は完全一体であると言い切る」、これです。

教会でヤコブの知恵と言えば、個人実績を立てる為の個人の嘘であり、だます相手は外部の人間です。ところが今回だけは、家庭連合まるごと、その存否をかけた、後にも先にもない最大規模のヤコブの知恵であり、だます相手は内部の全教会員です。

■私は昔、訪問販売の仕事をしたことがあります。扱ったのが高額商品でしたから、順調に話が運んでも、最終局面でお客様が購入をためらう時があったりします。ここでどのようにクロージングするかが、優秀な営業マンであるか、そうでないかの分かれ目になります。扱う商品が健康食品であるなら、「絶対に健康になります!」、子供向けの学習機材であるなら、「絶対成績が伸びます!」と、一点の曇りなく、何度も言い切ることが必要です。

個人の体質の問題もあるから、万が一効かないこともあるよねとか、子供にもいろいろいるから、必ずしも成績伸びるとは言えないよね、とかのためらいが、わずかでもあれば失敗します。徳野会長の、「お父様とお母様は完全一体です」と断言する口調こそ、まさにプロフェッショナルクロージングのそれです。私には分かります。何のためらいもなく、言い切っておられます。

■これも、昔のことになりますが、私は、徳野会長が原研の東北地区の責任者であった時、仙台地方の大学生を束ねる経済復帰部隊の隊長を務めたことがあります。夏期及び冬期の長期休暇を利用して、学生達を5班に編成し、お茶とかの訪問販売をします。各班はハイエースのようなバンに乗り込んで移動します。隊長はある拠点で、時間ごとに学生達から電話によって、売り上げの報告を受けます。夜になると、それを集計し、個人と班ごとの実績を、東京の本部に伝えます。

本部には日本全国で稼働する各部隊から同様の実績が報告され、それを元に全国の個人、班、部隊の実績順位が算出されて、その結果が出次第、各部隊にフィードバックされます。そして、各部隊では、各班のキャプテンでもあるドライバーが夜の内に、隊長に電話するようになっていますので、その時にそれを伝えます。翌朝、キャプテンは、班員にこの全国順位を伝えます。

すなわち、翌朝には全員が、前日の個人と班と部隊の全国順位を知ることになり、これをもって、隊長は管轄下の学生達に、新しい一日を頑張るよう、激励叱咤するという仕組みになっていました。繰り返しランキング上位を占める個人と班と部隊は、畏敬の念と共に、全国的にその名前が知られることになります。

■部隊が出発して間もない頃、私の拠点に徳野会長が訪ねて来られました。実績はどうなっているかということで、班ごとにまとめた実績表や全国順位を示して説明しました。私の部隊は5班編制の内、4つは定員を満たしていましたが、ひとつが人数が少なく、中途半端な編成でした。そこで、徳野会長の頭にある策略が浮かび、私に指示されました。

中途半端な班を報告せず、その班員の実績を全体に加算せよ、ということでした。そうすると、班数は4つとなり、人数も減って、実績平均値がアップし、その分、全国順位がたちどころに上がります。このようにして、「澤田隊」は全国に名を馳せるようになりました。徳野会長としては、自分の地区の部隊が全国を刺激し、引っ張っているということから、注目を集めることになります。

これは、損する人は誰もいません。誰かが高い実績を出したとなれば、それに負けるものかという若者の競争心を刺激して、全体の売り上げ増に貢献するわけですから、悪い事ではないな。私は入教早々、既に、ヤコブの知恵の洗礼を受けていましたので、いや、むしろ良いことでさえあるかも知れないと考え、「澤田隊はすごい!」という、不当な称賛を、どのように受け流すかという、若干の葛藤をこらえれば、それで済むことでした。

■この全国的な仕組みを影で支える、女性の巡回師という存在がありました。それは、何百人という若者が毎日動いている中には、様々に感動的な出来事があり、また心配なこともあるのですが、感動的な証を拾っては、それを全体に伝えて刺激し、売り上げに貢献するという側面が大きいものでした。

ある時、その巡回師が、「澤田隊」の評判がいいものですから、現場ではどのような動きをし、またどんな感動的な証があるのだろうかと、訪問の連絡を寄越されて、それを聞き取る以前から、ある種、高揚状態で、東北の私の拠点を訪ねて来られました。さて、私としては、期待に満ちた声を部屋の外に聞き、未知の感動に興奮気味の巡回師を部屋に迎えると、言葉少なく無表情に、班ごとの実績表を示し、1班だけ報告していません、徳野会長の指示なんですとだけ伝えました。

何時間も列車に乗ってたどり着いてみたら、あまりにもあっけない真実の前に、声もなく、そのまま沈黙が続きました。どのように、その方を見送ったのか覚えていません。私にとってたぶん人生初、私の虚像が静かに壊れていく、少しみじめな気持ちを味わいました。徳野会長にまつわる、私の遠い思い出です。

■徳野会長は、これ以降も、責任者としてのいろいろな立場を歴任されながら、ヤコブの知恵発動指令を出される機会も多かったでしょう。現場では、多くの場合、具体例を示して、こう言って使いなさいと指導するわけですから、ご自分での使用に関しても、練達の域にあると見て差し支えないと思います。徳野会長が、「お父様とお母様は完全一体です」と言い切る声の響きが、プロフェッショナルクロージング、そのような達人のものなのです。

「お父様とお母様は完全一体です」と言われれば、お母様がどうであれ、お父様ゆえにお母様を信じます。教会員は徳野会長の力強く響く、その言葉を信じて疑うことがなく、結果的には全員が、祝福家庭の資格を喪失することになりました。ヤコブの知恵で数々の難局を乗り切って来たはずの家庭連合でしたが、責任者が、組織を守る為にと思って、良心の呵責なく教会員をだましたヤコブの知恵。それにより、とうとう最後に、自らを完全に亡ぼしてしまいました。


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■ プロフィール

澤田地平

Author:澤田地平
1953年長崎県生まれ
6000家庭
サンクチュアリ江戸川教会教会長
携帯:080-3272-0026
e-mail:swdsw5@yahoo.co.jp
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