審判自体を回避できなくとも、審判による被害を最小限に抑えたい

 審判回避プロジェクト

150松濤本部前行動(仮処分命令大幅却下)

■真理を問う行動8.13実施の為、久しぶりに松濤本部を訪れました。8月9日付けで保全意義申立に対する東京地裁の決定が出て、原決定による制限が大幅に解除されました。原決定の「徘徊し、演説し、のぼりやプラカードを使用し、あるいは債権者の役員信徒らにつきまとうなどして、債権者の礼拝、集会、研修、会議その他の業務を妨害してはならない」が、「拡声器を利用するなどして大音量で演説する方法により、債権者の礼拝、集会、研修、会議その他の業務を妨害してはならない」に変更されました。

ですから、「徘徊し、演説し、のぼりやプラカードを使用し」てもよいということになり、この日はさっそく、「宋龍天と徳野英治を追放せよ!!」の看板を身に付け、のぼりを立てて松濤本部前に立ちました。まく為のビラを用意して行ったのですが、お盆休みで礼拝がなかったので教会員も姿を見せず、ビラを配ることはできませんでした。

家庭連合は2011年の9月から11月にかけて40回、文芸春秋本社前で抗議活動をしています。この時、井口さんに率いられた青年や牧会者は横断幕を広げ、ビラをまき、文芸春秋ビルに向かってひとりひとり絶叫しています。この程度のことは私達も許されるということだと思います。(参考→94「真理を問う行動3.26」報告


*** 

【仮処分命令の原決定主文】(2017.3.31)

1 債務者らは、下記道路上において、徘徊し、演説し、のぼりやプラカードを使用し、あるいは、債権者の役員、職員ないし信徒らにつきまとうなどして、債権者の礼拝、集会、研修、会議その他の業務を妨害してはならない。

① 債権者の本部教会(東京都渋谷区松濤1丁目1番2号・添付図面1にて赤で表示)の敷地の北の角から半径50メートル以内の道路(添付図面1にて赤い丸で表示)、及び、信徒らの通り道である渋谷区松濤1丁目1番2号の「神山町東交差点」から渋谷区道玄坂2丁目24番1号の「道玄坂2丁目交差点」までの間の道路(添付図1にて黄色で表示)

②債権者の宮崎台国際研修センター(神奈川県川崎市宮前区宮崎103・添付図面2にて赤で表示)の敷地の周囲の道路(添付図2にて黄色で表示)

2 債務者らは、債権者の上記本部教会及び宮崎台国際研修センターの各建物内に侵入してはならない。

(※赤字は地裁が取り消した部分、青字は家庭連合が取り下げた部分)
(参考→93「仮処分命令申立書」が届きました


***

【保全異議申立決定】(2017.8.9)

平成29年(モ)第51138号 保全異議申立事件
基本事件 平成29年(ヨ)第765号 仮処分命令申立事件

決 定

東京都渋谷区松濤1丁目1番2号
責権者 世界平和統一家庭連合
同代者者代表役員 徳野英治
同代理人弁護士 鐘築優

東京都江戸川区○○○○○○○○
責務者 澤田地平
責務者 ○○○○


主 文

1 債権者と債務者らとの間の東京地方裁判所平成29年(ヨ)第765号仮処分命令申立事件について、同裁判所が同年3月31日にした仮処分決定のうち、主文第1項中の以下の部分を認可し、同項中のその余の部分を取り消す。

「債務者らは、下記道路上において、拡声器を利用するなどして大音量で演説する方法により、債権者の礼拝、集会、研修、会議その他の業務を妨害してはならない。


①債権者の本部教会(東京都渋谷区松濤1丁目1番2号・別紙添付図1における赤印)の敷地の北の角から半径50メートル以内の道路(同図における赤丸で表示された範囲)
②債権者の宮崎台国際研修センター(神奈川!県川崎市宮前区宮崎103・別紙添付図2における赤印)の敷地の周囲の道路(同図における黄色で表示された部分)」

2 第1項で取り消した部分につき、債権者の仮処分命令申立てをいずれも却下する。

3 申立費用はこれを4分し、その3を債権者の、その余を債務者らの負担とする。

再臨主メシヤ

理 由

第1 事案の概要
1 本件は、宗教法人である債権者が、債権者の元会員である債務者らに対し、債務者らの行った演説等の各種行為によって債権者の平穏な業務及び宗教活動を行う権利が侵害された等と主張して、債権者の人格権に基づき、業務妨害等の禁止を求める仮処分命令申立て(以下「本件仮処分命令申立て」という。)をした事案である。

東京地方裁判所が、平成29年3月31日、主文を別紙原決定主文目録記載のとおりとしてこれを認容する旨の決定(以下「原決定」という。)をしたことから、債務者らが、これを不服として保全異議の申立てをした。

なお、債権者は、当初、上記業務妨害等の禁止のほかに、別紙原決定主文目録記載の第2項に係る申立て(債権者の教会等の建物への侵入禁止を求めるもの)をしていたが、保全異議手続において当該申立てを取り下げた。また、債権者は、本件仮処分命令申立てにおいて、債務者らのほか、○○○○及び○○○○も債務者に加えていたが、保全異議手続において、同人らに対する申立ての全部を取り下げた。

2 前提となる事実
掲記の疎明資料及び審尋の全趣旨によれば、本件の前提として、次の各事実が一応認められる。
(1)債権者は、宗教法人である。
(2)ア 債務者澤田地平は、債権者の会員であったが、平成27年12月27日付けで債権者に対して退会届を提出し、現在は日本サンクチュアリ協会(サンクチュアリ教会日本支部)に所属している(乙1、2)。

イ 債務者○○○○は、債務者澤田地平の○○であり、債権者の元会員である。

3 当事者双方の主張は、各主張書面記載のとおりであるから、これらを引用するが、本件の争点は、①債務者らの各種行為は、債権者の平穏な業務及び宗教活動を行う権利を違法に侵害するものであるか否か(争点(1))、②差止めの必要性及びその場所的範囲(争点(2))である。

左遷されたマイケルバルコム

第2 当裁判所の判断

1 認定事実
前提事実に加えて、掲記の疎明資料及び審尋の全趣旨によれば、次の各事実が一応認められる。

(1)債権者の本部教会(渋谷区松濤1丁目1番2号所在。以下「本部教会」という。)の使用状況等について
ア 本部教会2階の礼拝堂においては、毎週日曜日に日曜礼拝が行われており、最も参加人数の多い一般礼拝は、通常は午前10時30分に開始するが、午前10時から開始する日もある(甲7)。

イ 一般礼拝に参加する債権者の会員は、通常、同礼拝の開始時刻の約1時間前から開始時刻までの間に本部教会に入り、礼拝堂に着席する(甲7)。

ウ 本部教会の前は、一方通行の車道部分の両側に白線によって画された歩道部分が存在する道路である。当該道路においては、歩行者の大部分が歩道部分を歩行しているところ、歩道部分にガードレールはなく、その幅は人2人が並んで通行できる程度である(甲10、審尋の全趣旨)。

(2)債務者らの本部教会前における各種行為等について

ア 平成29年1月22日午前9時20分頃から午前10時30分頃まで債務者澤田地平は、本部教会の玄関近く及び前の歩道において、体の前に「宋龍天・徳野英治を追放せよ!!!!」との文字及び両名(なお、宋龍天は債権者に派遣された韓国人宣教師で全国祝福家庭総連合会総会長の地位にある者であり、徳野(德野)英治は債権者代表者である。)の写真を印刷した板(以下「本件カード1」という。)を下げ、債権者の会員に対し、自身の宗教上の主張、連絡先及び自身が管理するブログ(名称は「審判回避プロジェクト」。以下「本件ブログ」という。)の名称等を記載したチラシを配布し、自らの主張を述べるなどした。債務者○○○○は、債務者澤田地平の上記行為の状況等を動画で撮影しており、同動画は、本件ブログに掲載された。(甲7、甲9(3頁及び4頁)、乙10の1及び10の2、審尋の全趣旨)

イ 平成29年2月5日午前9時30分頃から10時30分頃まで(参加者は債務者ら、○○○○、○○○○及び○○○○)
債務者澤田地平は、体の前に本件カード1を下げ、手に「お母様は原罪なしお父様は原罪ありこれは本当ですか?はっきり答えよ!」との文字が記載された板(以下「本件カード2」という。)を持ち、債権者の職員及び礼拝に訪れた債権者の会員らに対し、自らの宗教的主張を述べるなどした。○○○○及び○○○○は、「御母様の発言御父様は原罪を持って生まれた」と印刷した紙を手に持って自らの主張を述べるなどし、○○○○は上記行為の動画を撮影することもあった。○○○○は、歩道において踊るなどした。債務者○○○○は、上記行為の状況等を動画で撮影しており、同動画は、本件ブログに掲載された。(甲8(7頁及び8頁)、甲9(5頁及び6頁)、甲10(1ないし11頁)、乙14)

真理を問う行動

ウ 平成29年2月12日午前9時頃から午前11時頃まで(参加者は債務者ら、○○○○、○○○○、○○○○、○○○○及び○○○○)
債務者澤田地平は、本件カード1を体の前後に下げ、本部教会に入ろうとする債権者の会員に対し、「お父様に原罪ありますか」「ご意見聞かせてください等と述べて教義に関する質問を行った。その態様は、会員が見えた時点で呼びかけを行い、回答を求めるものであった。
○○○○は、同日午前10時20分頃、その時点では債権者の会員資格を有していたことから、礼拝の内容が記載された冊子を受け取ることを希望して本部教会に入り、○○○○はその約2分後、○○○○の様子を見るために本部教会に入った。そうしたところ、債権者の職員は、○○○○及び○○○○を建造物不退去罪の被疑者として現行犯逮捕したとして、警察に通報した(なお、○○○○及び○○○○は、平成29年3月24日に債権者から除籍(除名)処分を受けるまでは、いずれも債権者の会員であった。)。
債務者澤田地平は、同日午前10時40分頃、他の参加者に対し、本部教会の2階を指して「礼拝してるから」と述べ、他の参加者らと共に、本部教会の2階に向かつて、「堀さん夫婦を解放せよ」「堀さん夫婦を監禁しないでください等と呼びかけた。債務者○○○○は、上記行為の状況及び債務者澤田地平がカメラに向かつて主張を述べる状況等を動画で撮影しており、同動画は、本件ブログに掲載された。なお、同日は、午前10時から本部教会において礼拝が行われた。(甲8(9ないし16頁)、甲9(7頁)、甲10(12ないし16頁)、甲14、乙13、乙15、乙50、乙51、審尋の全趣旨)

エ 平成29年2月19日午前9時10分頃から午前10時30分頃まで(参加者は債務者ら、○○○○、○○○○、○○○○、○○○○及び○○○○)
債務者澤田地平は、本件カード1を体の前後に下げ、他の参加者らは赤地に白字で「お父様はメシヤ」と書かれたのぼり及び赤地に白字と黒字で「オモニは反アボジ」と書かれたのぼり(以下併せて「本件のぼり」という。)並びに本件カード2を手に持って佇立するなどの行為をした。債務者○○○○は、その状況を動画で撮影しており、同動画は、本件ブログに掲載された。(甲8(17ないし20頁)、甲10(17頁))

オ 平成29年2月26日午前9時20分から午前10時40分頃まで(参加者は債務者ら、○○○○、○○○○、○○○○、○○○○、○○○○及び○○○○)
債務者澤田地平は、本件カード1を体の前後に下げ、本件のぼりを手に持ち、他の参加者らは本件カード2や本件のぼり等を手に持ち、歩道の端に立って主張を述べるなどした。債務者○○○○は、その状況等を動画で撮影しており、同動画は、本件ブログに掲載された。(甲8(21頁、22頁)、甲9(19頁、20頁))

カ 平成29年3月5日午前8時50分頃から午前10時45分頃まで(参加者は債務者ら、○○○○、○○○○、○○○○及び○○○○)
債務者澤田地平は本件カード1を体の前後に下げ、本件のぼりを手に持ち、他の参加者らは本件のぼり等を手に持ち、歩道上において同人らの主張を述べるなどした。○○○○は、「オモニは気が狂った。」等と述べた。債務者○○○○は、その状況を動画で撮影し、同動画は本件ブログに掲載された。(甲8(26ないし28頁)、甲10(25頁及び26頁)、甲13の1及び13の2)

キ 平成29年3月12日(参加者は債務者らほか3名程度)
債務者澤田地平は、本部教会の前の歩道において、本件カード1を体の前後に下げ、本件のぼりを手に持ち、他の参加者らは本部教会の前及び数十メートル離れた歩道に本件のぼりを持って立ち、自らの主張を各自述べるなどした。債務者○○○○は、その状況等を本部教会の向かいの歩道から撮影した。(乙20)

ク 平成29年3月19日(参加者は債務者らほか2名程度)債務者澤田地平は、本部教会の前の歩道において、本件カード1を体の前後に下げ、本件のぼりを手に持ち、メガホンを用いて大音量で演説をした。また、他の参加者らは、本部教会の前及び数十メートル離れた歩道に本件のぼりを持って立ち、自らの主張を各自述べるなどした。債務者○○○○は、'その状況等を本部教会の向かいの歩道か
ら撮影した。(乙21)

ケ 平成29年4月2日午前10時19分頃から(参加者は少なくとも債務者ら)
債務者澤田地平は、本部教会前の歩道及び道路の反対側の歩道において、本件のぼりを手に持って、メガホンを用いて大音量で演説した。債務者○○○○は、その状況を動画撮影した。債務者澤田地平は、本件ブログに「家庭連合から出されていた仮処分命令申立に対する決定(中略)の内容は(中略)松濤本部半径50メートル以内、及びその前の道路約300メートルでの活動禁止ということですが、私たちは構わずに、いつものように行動しました。」と記載し、上記の債務者○○○○が撮影した動画を掲載した(甲11、22)。

コ 平成29年5月7日午前9時36分頃から午前10時14分頃まで(参加者は債務者ら、○○○○、○○○○及び○○○○)
債務者澤田地平は、本部教会の前の道を挟んで向かいの歩道において、本件カードを体の前後に下げ、スピーカーとマイクを利用して大音量で演説した。○○○○は、同じくマイクを利用して演説しようとしたが、債権者職員の制止を受けた。債務者○○○○は、その状況を動画で撮影し、同動画は本件ブログに掲載された。(甲11、23)

独立教会3

(3)宮崎台国際研修センター(以下「本件センター」という。)付近における債務者らの各種行為について

ア 債権者は、平成29年3月2日午前11時から、本件センターにおいて、「2017新春全国牧会者研修会」と題する研修会を行った。、(甲7 9頁11)。

イ 債務者ら、○○○○及び○○○○は、平成29年3月2日午前11時20分頃から同40分頃まで、本件センター前において、次の行為をした。すなわち、債務者澤田地平は、本件カード1を体の前後に下げ、本件のぼりを手に持ち、スピーカーとマイクを用いて大音量で演説をした。債権者職員が、会議中であるためスピーカーを使った演説はやめてほしい旨を述べたが、債務者澤田地平は、「会議があると聞いて来ました。私は全国の責任者の方に聞いていただきたいのです。」と述べ、演説を続けた。○○○○は、債務者澤田地平の隣に本件のぼりを手に持って立っていた。○○○○は、本件のぼりを手に持ち、債権者の職員に対し、「メシヤを裏切るな!」等と述べた。債務者○○○○は、債務者澤田地平の演説等の状況を撮影した。債務者澤田地平は、本件ブログに「全国責任者会議があるとの耳より情報をGETしましたので、本日、宮崎台国際研修センターに出向き、前の路上から会議参加者に届くよう、拡声器を使って訴えてきました。(中略)宮崎台国際研修センターの作りは壁が薄そうなので、きっと訴えの声は、中にいる責任者の方々まで届いたことと思います。」と記載し、債務者○○○○が撮影した上記の動画を掲載した。(甲8(23頁)、甲9(8頁)、甲21)

2 争点(1)(債務者らの各種行為は、債権者の平穏な業務及び宗教活動を行う権利を違法に侵害するものであるか否か)について

(1)本部教会前の行為について
ア 前記認定によれば、債務者らは、平成29年1月22日から同年3月19日までの聞は概ね週に1回の頻度で、その後は概ね月に1回の頻度で、本部教会前において、礼拝が行われることが予定される時間に合わせて演説等を行っていることが認められる。

イ このうち、債務者らが、平成29年3月19日、同年4月2日及び同年5月7日に、本部教会前においてメガホン又はスピーカーといった拡声器を利用して演説をした行為については、通行人に話しかける程度の声量を著しく超えた大音量であり、現に礼拝の時間に債務者らの大声が気になって集中できなかったと述べる債権者会員もいること(甲19の5)を併せ考慮すれば、礼拝時間の前後に行われた上記の演説は、債権者の本部教会における業務及び礼拝等の宗教的行為を行う権利に対する違法な侵害であるといえる。もっとも、本件における債務者らの行為は、宗教的思想に基づく表現としての性質を有するから、それが債権者の権利の違法な侵害に当たる場合であっても、債務者らの行為がなされる日時、場所、行為の態様等に照らしそれが社会通念上相当と認められるときは、その違法性が否定されるものと解すべきである。しかしながら、上記認定のような時間帯、場所、方法等に照らせば、拡声器を利用した債務者らの演説はもはや表現行為として社会通念上相当と認められる程度を越えたものというべきであるから、その違法性は否定されない。

ウ これに対し、債権者が債務者らによる違法な権利侵害行為として主張する、本部教会前における①徘徊、②上記イ以外の演説、③のぼりやプラカードの使用、④債権者の関係者らへのつきまといについては、①前記認定の演説やチラシの配布等に付随して債務者らが本部教会の近辺において徘徊した事実は認められるものの、上記演説等に必要な範囲の通常の歩行にとどまるもので、債権者の会員の歩行等を妨げる態様の徘徊をした事実を認めるに足りる疎明資料はなく、②上記イ以外の演説については、チラシを配ることに付随するものであるか、又は債権者の関係者に対して自らの主張を述べることに伴って通常出される声量にとどまるものであり、③のぼりや本件カード1及び本件カード2の使用についても、それらに記載された内容は債権者の名誉を毀損するものとまではいえず、その使用態様も体の前後に下げ、又は手に持って立つという穏やかなものであり、④つきまといについては、債務者らが債権者の会員に意見を求めるために接近した事実は認められるものの、その範囲を超えて違法な「つきまといといえるほどの行為があったと認めるに足りる疎明資料はない。このように、上記イの演説以外の債務者らの行為については、債権者の権利を違法に侵害するものであるということはできず、他に、これを一応認めるに足りる疎明資料はない。また、仮に債務者らの行為について債権者の権利を違法に侵害する部分があるとしても、上記判示の内容や態様に照らし、債務者らの上記行為は、表現行為として社会通念上相当なものというべきである。したがって、いずれにせよ、上記①ないし④の各行為に関する債権者の主張は採用できない。

(2)本件センター周辺での行為について

ア 前記認定したところによれば、債務者らは、平成29年3月2日、本件センター前において、債権者の研修会が行われている時間帯に、スピーカ一等を利用した演説をしたことが認められる。そして、債務者澤田地平は、本件センター内部の債権者関係者に向けて演説をしたこと、その声は本件センター内部まで届いたであろうことを自認しているから、上記の演説は、債権者の業務を妨害する目的でされたものであるといえ、実際に債権者の研修会に出席する必要のあった債権者の職員が債務者らの対応のため出席できなかったこと(甲10)ことからしても、債務者らの上記演説は、債権者の業務を行う権利に対する違法な侵害であり、その態様等に照らし、社会通念上相当と認められる程度を越えたものというべきであるから、その違法性は否定されない。

イ 一方、その余の債務者らの行為については、上記(1)ウで説示したのと同様の理由から、債権者の業務又は宗教的行為を行う権利が違法に侵害されたとまで認めることはできず、あるいは、表現行為として社会通念上相当な範囲にとどまるものというべきである。

(3)小括
以上によれば、債務者らの各種行為のうち、本部教会及び本件センターの付近において、拡声器を利用するなど大音量で演説を行った行為については、債権者の平穏に業務及び宗教活動を行う権利を違法に侵害するものと認められるが、その余の行為に係る債権者の主張は理由がない。

3 争点(2)(差止めの必要性及びその場所的範囲)について

(1)本部教会付近(原決定主文第1項①)に係る差止めの場所的範囲について

ア 債権者は、本部教会付近に係る差止めの場所的範囲として、本部教会の敷地の北の角から半径50メートル以内の道路及び信徒らの通り道である渋谷区松濤1丁目1番2号の「神山町東交差点」から渋谷区道玄坂2丁目24番1号の「道玄坂2丁目交差点」までの間の道路を主張する。そして、前記認定のとおり、債務者らは、平成29年1月22日以降、本部教会前の道路上において、週に1回の頻度で演説等の行為を行っており、同年4月以降はその頻度が低下しているものの、原決定がされた後の平成29年4月2日には、原決定で禁止されている行為であることを認識しながらメガホンを用いた演説を行ない、さらに、本件保全異議手続の審理中である同年5月7日にも、スピーカーを使用した演説を行っている。このような債務者らの行為の状況に照らすと、債務者らが、将来においても、本部教会の周辺(敷地の北の角から半径50メートル以内)の道路上において拡声器を利用するなど大音量で演説を行う相当程度の蓋然性があるというべきである。したがって、債権者の申立てに係る差止めの場所的範囲のうち、上記の範囲については、差止めの必要性及び保全の必要性が認められる。

イ 一方、債務者らが神山町東交差点から道玄坂2丁目交差点までの間の道路(本部教会の敷地の北の角から半径50メートル以内の道路部分を除く。)において大音量での演説を行ったことを一応認めるに足りる疎明資料はなく、将来において債権者の権利を侵害するような態様での大音量での演説を行う相当程度の蓋然性があるとは認められない。したがって、上記の範囲については差止めの必要性が認められず、この点に係る債権者の主張は理由がない。

(2)原決定主文第1項②(本件センターの敷地の周囲の道路)の場所的範囲について
前記認定したところによれば、債務者らは、平成29年3月2日、本件センター前において、スピーカー及びマイクを用いた演説を行っており、その回数は1回にとどまるものの、債務者らは、本件センターにおいて債権者主催の研修が行われるとの情報を得て同演説を行った旨の供述をしており、本部教会前の道路上における前記のような債務者らの行為の状況をも併せ考慮すれば、債務者らが、今後も本件センターにおいて債権者の会合等が開催される場合に本件センターの敷地の周囲の道路において拡声器を利用するなど大音量で演説を行う相当程度の蓋然性があるというべきであるから、差止めの必要性及び保全の必要性が認められる。

4 以上のとおりであるから、債権者の本件仮処分命令申立ては、債務者らが、本部教会の周辺(敷地の北の角から半径50メートル以内)の道路及び本件センターの敷地の周囲の道路において、拡声器を利用するなど大音量で演説する方法により、債権者の業務を妨害することを禁止する限度で理由があり、その余は理由がない。

第3 結論

以上のとおり、本件仮処分命令申立てのうち、業務妨害等の禁止を求める部分(原決定主文第1項)については、主文第1項に記載する限度で理由があり、建物への進入禁止を求める部分(原決定主文第2項)については取り下げられているから、主文第1項の限度で原決定を認可し、原決定主文第1項のその余の部分については原決定を取り消して債権者の申立てをいずれも却下することとし、申立費用の負担につき民事保全法7条、民訴法64条本文を適用して、主文のとおり決定する。

平成29年8月9日
東京地方裁判所民事第9部
裁判長裁判官 小川直人
裁判官 古谷健二郎
裁判官 藤野真歩子


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澤田地平

Author:澤田地平
1953年長崎県生まれ
6000家庭
サンクチュアリ江戸川教会教会長
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